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著作権コンサルタントをしています。クリエーターの卵から世界的に著名なアーティストまで、コンテンツビジネスや著作権にかかわる法律問題について、グローバルに支援しています。 カネダ著作権事務所 http://www.kls-law.org/

2025年6月21日土曜日

Q&A/著作権の保護期間の終期が「著作者の死後70年」となったことで、何か注意すべき点はありますか?

 

{Q} 著作権の保護期間の終期が「著作者の死後70年」となったことで、何か注意すべき点はありますか?

A はい、1つ大きな注意点があります。

「著作者の死後70年」という保護期間の延長は、「平成30(2018)1230日」から施行されることになっています。そのため、「平成30(2018)1230日」の前日の時点で、すでに従前の保護期間(「著作者の死後50年」)が切れている著作物については、遡って保護期間が延長されることはありません。「平成30(2018)1230日」の前日において著作権が消滅していない著作物についてのみ保護期間が延長されることになります。具体的に言うと、「昭和43(1968)」以降に亡くなった著作者の著作物について、保護期間が延長される(「昭和42(1967)」以前に亡くなった著作者の著作物については、保護期間は延長されない)ことになります()

()「昭和43(1968)」に亡くなった著作者の著作物の保護期間は、従前、昭和44(1969)11日から起算して50年後の平成30(2018)1231日まででしたが、上述のように、「平成30(2018)1230日」付けで著作者の死後50年から70年に延長されることになったため、さらに20年保護期間が延長され、「20381231日」まで保護されることになります。

著名な洋画家である藤田嗣治さんは昭和43(1968)に亡くなられましたから、彼の作品(著作物)は、昭和 441969)年1月1日から起算して70年後の20381231日まで保護されることになります。

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