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著作権コンサルタントをしています。クリエーターの卵から世界的に著名なアーティストまで、コンテンツビジネスや著作権にかかわる法律問題について、グローバルに支援しています。 カネダ著作権事務所 http://www.kls-law.org/
ラベル 重要判例<侵害に対する民事的救済> の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2025年8月23日土曜日

判例/法114条2項の意義

 

1142項の意義

平成141210日大阪地方裁判所[平成13()5816]

イ 損害額について

() 著作権法114条1項[注:現2項。以下同じ]に基づく損害の算定(主位的主張)

原告は、主位的に著作権法114条1項に基づいて損害賠償請求をする。しかし、同項の規定は、侵害行為者の利益額を即著作者の受けた損害と推定するものであって、このことからすると、著作者において侵害者が侵害行為により得ている利益と対比され得るような同種同質の利益を得ている場合において著作者の損害を推定するものと解するのが相当である。

原告は、被告らが本件教材の販売や本件通信教育の実施により得た利益を基にして原告の損害を推定すべきと主張するが、原告は、自ら書籍、通信教育教材の出版や、通信教育の実施をする者ではないから、原告の著作権法114条1項に基づく主張は理由がない。

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2025年8月16日土曜日

判例/法114条1項の意義と解釈

 

1141項の意義と解釈

▶平成16629日東京高等裁判所[平成15()2467]

() 本件各著作物は,いずれも小学生用国語科検定教科書に掲載されている。被告らは,上記教科書に準拠した小学校用国語テスト(「本件国語テスト」)を印刷,出版,販売している。

 

(2) 予備的主張①(著作権法114条1項による損害の主張)について

著作権法114条1項は,著作権者等が故意又は過失により自己の著作権等を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において,その者がその侵害行為によって作成された物を譲渡するなどしたときは,その譲渡した物の数量等に,著作権者等がその侵害行為がなければ販売することのできた物の単位数量当たりの利益を乗じた額を,著作権者等の当該物に係る販売その他の行為を行う能力を超えない限度において,著作権者等が受けた損害の額とすることができる旨規定している。

しかしながら,上記規定は,侵害者と同様に当該物に係る販売その他の行為を行う能力を有する限度において,侵害者の譲渡数量を著作権者等の販売することができた数量と同視することができるとしたものであるところ,前記(1)で説示したとおり,一審原告らは,本件国語テストと同種の商品を自ら制作販売することのできる能力を有するものとは認められない。

のみならず,同項にいう「侵害の行為がなければ販売することができた物」とは,侵害者の制作した物と代替性のある物でなければならないところ,弁論の全趣旨によれば,一審原告ら主張に係る単行本は本件各著作物が省略を伴うことなく全部登載され,一般の書店等で販売されるものであると認められるのに対し,前記引用に係る原判決に認定したとおり,本件国語テストは,本件各著作物の一部と設問で構成されるものであり,一審被告らは一般の書店を介さず直接又は販売代理店を通じて各小学校に直接納入しているものであって,上記単行本と本件国語テストは本件各著作物の利用の目的,態様を異にし,販売のルートにも大きな違いがあり,上記単行本は本件各著作物の掲載された本件国語テストに代替し得るものではあり得ないから,一審原告ら主張に係る単行本が同項にいう「侵害の行為がなければ販売することができた物」に該当するとはいえない。

したがって,本件においては,著作権法114条1項を適用することはできないというべきである。

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2025年7月9日水曜日

判例/法114条3項の法意

 

1143項の法意

令和3423日東京地方裁判所[令和2()27196]

しかし,著作権法114条3項は,著作権等を故意又は過失によって侵権等の行使につき受けるべき金銭の額に相当する額を著作権者等が受けた損害の額として賠償請求ができる旨を定めているものであり,損害額の推定規定ではなく,同金銭の額を最低限の損害賠償額として保証した法定規定である。そうすると,本件掲載行為が営利を目的としない無償行為であっても,原告の同条3項による損害額の賠償請求は妨げられないというべきである。

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