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著作権コンサルタントをしています。クリエーターの卵から世界的に著名なアーティストまで、コンテンツビジネスや著作権にかかわる法律問題について、グローバルに支援しています。 カネダ著作権事務所 http://www.kls-law.org/

2025年6月17日火曜日

Q&A/航空機や人工衛星が自動的に撮影した写真は、著作物に当たりますか?

 

{Q} 航空機や人工衛星が自動的に撮影した写真は、著作物に当たりますか?

A 「自動的に」の中身にもよりますが、そこに人間の主体的な関与(操作)が介在すれば、著作物に当たる場合があります。

「著作物」は、「思想又は感情を創作的に表現したもの」(211)でなければなりません。ここで「思想又は感情」とは、「生身の人間」の思想又は感情をさすと解されます。著作権法は、機械やロボットが作成するものに、独占排他権である著作権を付与することを予定していないからです。もっとも、人間が、機械やロボットを道具として、「主体的に関与(操作)」して作成したという事情があれば、「人間が創作した」と言えるケースも出てくると思います。

参考までに、裁判例の中には、スカイダイビング中に自身のヘルメットに固定したカメラを手元で遠隔操作して撮影した写真や、マリーナ・ベイ・サンズホテルの屋上プールをドローンで空から撮影した写真について、ともに、その著作物性を認めたものがあります。

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