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著作権コンサルタントをしています。クリエーターの卵から世界的に著名なアーティストまで、コンテンツビジネスや著作権にかかわる法律問題について、グローバルに支援しています。 カネダ著作権事務所 http://www.kls-law.org/

2025年6月27日金曜日

Q&A/喫茶店や食堂などのテレビで放送番組を店内のお客さんに見せている場合がありますが、これは。著作権法上問題はないのですか?

 

{Q} 喫茶店や食堂などのテレビで放送番組を店内のお客さんに見せている場合がありますが、これは。著作権法上問題はないのですか?

A:通常は、著作権法上の問題はありません(そのような行為は著作権の侵害に当たりません)

著作者は、公衆送信(「放送」は公衆送信の一態様です。)されるその著作物(ここではテレビの放送番組)を受信装置を用いて「公に伝達する権利」を専有します(232)。この権利を「公の伝達権」とか「公衆伝達権」と呼んでいます。したがって、「喫茶店や食堂などのテレビで放送番組を店内のお客さんに見せている場合」、原則として、この公の伝達権の侵害となるのですが、公の伝達権には大きな制約があって、法383項に、「放送され……る著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、受信装置を用いて公に伝達することができる。通常の家庭用受信装置を用いてする場合も、同様とする」との規定があります。そのため、ご質問のようなケースでは、たとえそれが営利目的で使われているとしても、「通常の家庭用受信装置」を用いてする限り、著作権者の許諾は必要ないことになります。

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