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著作権コンサルタントをしています。クリエーターの卵から世界的に著名なアーティストまで、コンテンツビジネスや著作権にかかわる法律問題について、グローバルに支援しています。 カネダ著作権事務所 http://www.kls-law.org/

2025年6月21日土曜日

Q&A/それでは、「特掲」の要件もクリアーにして、すべての支分権を含めて、漏れなく著作権の譲渡を受けておけば問題ありませんか?

 

{Q} それでは、「特掲」の要件もクリアーにして、すべての支分権を含めて、漏れなく著作権の譲渡を受けておけば問題ありませんか?

A 著作権の全部譲渡については、「特掲」があれば問題ありませんが、著作者人格権には注意してください。

著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができません(59)。つまり、著作権(著作財産権)が全部譲渡されても、著作者人格権はもともとの著作権者(著作者)に残ったままです。そのため、譲渡を受けた著作権の対象である著作物について、著作者の意に反するような改変(同一性保持権侵害)や、著作者名の表示の変更(氏名表示権侵害)などの行為は、全部譲渡を受けた者であっても、原則として、してはなりません。もし、著作物の改変や著作者の氏名表示等について、著作者からクレームがつく可能性(リスク)があれば、事前に契約書で著作者人格権の不行使条項を入れるなどの手当(対処)が必要になります。

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