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著作権コンサルタントをしています。クリエーターの卵から世界的に著名なアーティストまで、コンテンツビジネスや著作権にかかわる法律問題について、グローバルに支援しています。 カネダ著作権事務所 http://www.kls-law.org/

2025年10月30日木曜日

判例/法30条1項(私的使用のための複製)の意義

 

301(私的使用のための複製)の意義

▶平成261022日知的財産高等裁判所[平成25()10089]

著作権法30条1項は,個人の私的な領域における活動の自由を保障する必要性があり,また閉鎖的な私的領域内での零細な利用にとどまるのであれば,著作権者への経済的打撃が少ないことなどに鑑みて規定されたものである。そのため,同条項の要件として,著作物の使用範囲を「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とする」(私的使用目的)ものに限定するとともに,これに加えて,複製行為の主体について「その使用する者が複製する」との限定を付すことによって,個人的又は家庭内のような閉鎖的な私的領域における零細な複製のみを許容し,私的複製の過程に外部の者が介入することを排除し,私的複製の量を抑制するとの趣旨・目的を実現しようとしたものと解される。そうすると,本件サービスにおける複製行為が,利用者個人が私的領域内で行い得る行為にすぎず,本件サービスにおいては,利用者が複製する著作物を決定するものであったとしても,独立した複製代行業者として本件サービスを営む控訴人Dが著作物である書籍の電子ファイル化という複製をすることは,私的複製の過程に外部の者が介入することにほかならず,複製の量が増大し,私的複製の量を抑制するとの同条項の趣旨・目的が損なわれ,著作権者が実質的な不利益を被るおそれがあるから,「その使用する者が複製する」との要件を充足しないと解すべきである。

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